0.38GHzの呪縛
ThinkPad T470s をヘビーユーズしていて、数年たった頃くらいでしょうか、バッテリー駆動時に、ものすごーく遅くなる現象に見舞われました。
なにこれ！？どうしちゃったの！？って感じで、いきなり遅くなってしまうんです。ACアダプターを接続すると速度はいつもの状態にもどります。最初の頃は、まったく原因がわからなかったのですが、しばらく使っていると「バッテリー駆動時」にだけ発生する現象であることがわかりました。その現象は、CPUスピードが 0.38GHz に固定されてしまうというもの。
もちろん、当時いろいろとネットを調べてみたのですが、今一つ解決のヒントになるような情報を探し出せず、「これはイ〇テルの呪いに違いない！」と、Ryzen搭載の ThinkPad T14s へ主役の座をリプレースさせてしまいました。
T470s はその後テスト用の機材として、初期化とOSのインストールを繰り返し、最近では無理やりWindows 11をインストールしたりと活躍してますが、やはりバッテリー駆動時に0.38GHzになっちゃう病は直っておらず、これはOSと言うよりBIOS絡みで、やっぱりイン〇ルの呪いとしか思えなくなりました。
やはり原因が気になって仕方がなかったので、ググってみたら、あら不思議、原因について書かれている情報を見つけました。その方いわく、バッテリーのプロテクションに関するバグ？らしい（笑）
BD PROCHOTの呪い
本当にこれに起因する問題かどうかは、ThrottleStop ってツールで BD PROCHOTというフラグをOFFにしてみて、CPUスピードが0.38GHzよりも上昇して普通の速度になれば、めでたく、いわゆるCPUスロットリングによる保護状態になっちゃってるってことみたい。
調べてみたら、自分の T470s の場合は 0.38GHz にCPUスピードが固定されちゃう現象でしたが、それが0.39GHzだったり、800MHzだったり、400MHzだったりと、機種によってまちまちみたいですが、とにかくCPUスピードがロックされてしまう現象が発生してるようです。
BD PROCHOTと言うのは、Bi-Directional Processor Hot の略で、温度センサーの情報を元にして、動作に問題がでそうな温度状態を検出したときにCPUスピード（クロック）を抑えて放熱を促すためもの機能だそうで、昔からいわくつきのもの？みたい。
いろんな情報をまとめると、原因は外部センサーによる温度異常で、大抵の場合はバッテリーに起因しているっぽい。
ThrottleStopでBD PROCHOTフラグをOFFにできるけど、日常的にOFFにして使うのはちょっとなーって感じだったので、Microsoft StoreからLenovo Vantageをインストールして、バッテリーの状態を確認してみました。そしたら、セカンドバッテリーがおかしなことになっていたので、セカンドバッテリーを取り外して、バッテリー駆動で確認したら0.38GHzにロックされちゃう現象はでませんでした。つまり、セカンドバッテリーが不良だったので発生していた現象だったようです。さっそく、新しいセカンドバッテリーを購入して取り付けたら、なーんにも問題がなくなってふつうに使えるようになったではありませんか！
ThrottleStop以外の方法はないの？
ThrottleStopでBD PROCHOTをOFFにできるのですが、このツールってOSが起動してからしか使えないんです。起動中にどうにかできないの？って思っていたら DsiablePROCHOT.efi ってEFIを拡張する小さなプログラムがあるようです。これはBoot LoaderレベルでBD PROCHOTをOFFにしちゃうって方法です。ただ、ACPI S3 state (suspend)しちゃうとBD PROCHOTがONになってしまうので、ThrottleStopで再度OFFにしないとだめらしいですね。
まとめ
ThrottleStopでBD PROCHOTをOFFにしたら、普通の速度で動作したので、BD PROCHOTに起因した問題だということがわかりました。特に電源関係でキックされてCPUスロットリングが発生するらしかったので、手元のThinkPad T470s の場合はバッテリーを疑って確認したところ、やはりバッテリーに起因する問題だとわかりました。
なので、新しいバッテリーへ交換したら、このCPUスピードが固定されてしまうという問題は解決できました。
わかってしまえばなんてことないのですけど、はぁ～って感じですよ、まったく。インテルの呪い恐るべし・・・
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